自分が自分であるために〜悩みを理解する〜
・仕事が思い通りにいかない。やりがいがない。
・人との付き合いで苦労している。
・いつまでも吹っ切れない、重たい過去がある。
・自分をうまく伝えられず、ストレスを感じてしまう。
・この先どうすればいいのか、漠然とした不安がる。
このほか、くやしさや、怒りや、失望、落ち込み、トラブルなど人それぞれに
抱えた【悩み】があります。
ではこの【悩み】の正体は、一体なんでしょう。
仏教などでは「苦しみの原因は執着にある」と、よく言われますが
坐禅やヴィパッサナー瞑想などに関わっていると、もう少し深い原因が見えてきます。
人はなぜ悩みや執着を手放せないのか?なぜ日頃、様々な問題を抱えてしまうのか?
そうした悩ましい現実を作り出しているのは【心の反応】であることがわかります。
私たちは日常の中で【反応】しています。
何かを考える。嫌なことがあって、つい腹を立てる。思い通りいかない現実に焦ってしまう。
他人の目を感じて「何か悪いことしてしまったのかも」と不安になったり。
これらは全て【心の反応】です。
つい考えすぎて「やっぱり自分はダメな人間だ」と落ち込んでしまう・・・
これらも全て【心の反応】です。
ではなぜ、この【心の反応】が起こるのか?
それはブッダが発見した①【求める心】:tanha-(タンハー)があるから
②それが欲を生み出し、③その欲に突き動かされて人は反応している。
④時には欲求を満たす喜びが⑤時には欲求がかなわない不満が生まれている。
こういうサイクルを繰り返しているのが人間の人生だということ。がわかってきます。
①の【求める心】を仏教では渇愛(かつあい)と言います。
求め続けて、いつまでも乾いている、満たされない心のことです。これが
②の【7つの欲】を1生存欲・2睡眠欲・3食欲・4性欲・5怠惰欲(ラクをしたい)
6感楽欲(快楽を味わいたい)7承認欲(認められたい)を生み出します。
大切なのは【心とはそういうものだ】と理解しておくことです。
先ほどの悩みも【7つの欲】にさかのぼって考えてみると、その不満や悩みは
どの欲求から来ているのでしょう。
現代人にとって最も切実なテーマは7承認(認められたい)という欲求です。
これは人間にだけあるもので動物にはないそうです。
不満や悩みの正体は、自分を認めて欲しい、注目して欲しい、愛して欲しい、
評価して欲しいという承認欲です。
本当の自分とつながるには【まず理解すること】です。
腹が立つのは「私には満たされていない承認欲があるのだ」
「この不満の正体は承認欲の不満なのだ」
僕はこのように繰り返し、言葉で客観的に理解するように努めます。
承認欲は人の目が気になってしまう性格や、嫉妬心、
比較して優劣や勝ち負けにこだわってしまう心理など様々な
悩みの原因になっています。
【この反応は承認欲だ❗️】と理解しないと、つい反応して
人の目を気にして嫉妬にかられ、比べたり、競争したり、
舞い上がり、落ち込んだり、動揺しまくりの人生になり
本当の自分と程遠い自分を生きてしまう原因になります。
(経験者は語る(^◇^;))
「ある」ものは「ある」と、まず理解することが一番大事な心がけです。
「私には承認欲求があるのだ」と素直に受け入れてしまう。
それだけで、あれほどの不満〜それまでの憤懣、物足りなさ、さみしさが
収まって行くことがあります。
それまでの【心の渇きの正体】が【承認欲】と分かるだけで、その不満状態から
抜け出せる場合があるのです。
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